平戸市田平町に鎮座します「總社神社」は、西暦1220年代頃に造営され祭神は天之御中主神ほか十七神です。御神殿は、当時の樟(くすのき)を用いた紫宸殿造りで、創建以来屋根替え等の工事を行ったほか改修されたことなく、約820年前の鎌倉時代の建物のまま維持されてきた極めて稀な由緒深い神社です。しかしながら、これまでの経年劣化のため腐食等で維持が難しくなってきたことから、再生改修工事をすることとなりました。再生にあたり、当時の材料を少しでも多く残すため細心の注意を払いながら一つ一つの材料を丁寧に撤去し、大工棟梁を筆頭に職人の巧みな技を駆使して再生工事をさせて頂きました。
作業場で職人による、選別された木材への墨付け手刻み加工から建込、そして造作完成までの一連を紹介しています。